【医師が教える】日本のワキガ事情とワキガ診断のレベルに合った治療方法
2019.05.11
独特のニオイを放つワキガに悩む方は多いです。
ここでは、日本におけるワキガ事情や診断基準、ニオイのレベルに合った治療方法について、お話したいと思います。
■日本のワキガ事情
世界中のほとんどの人種がワキガや体臭を持っているといわれており、ニオイに対して気にする人や不快に思う人は少ないです。
しかし、日本人や韓国人などの一部のアジア人は、ニオイに敏感で治療を検討する人が多い傾向があります。
日本人がニオイを気にするのは、日本人の祖先である「縄文人」「弥生人」が関係しています。
耳垢が湿っている方がワキガになりやすいことから、ワキガは耳垢と密接な関係があるといわれています。
日本人の祖先である縄文人は、黒人や白人と同じ系統で、耳垢が湿っているといわれており、ワキガや体臭があったと考えられています。
しかし、朝鮮半島から、耳垢が渇いている人が多い弥生人が渡来し、ワキガや体臭を発しやすい縄文人が減り、日本で独特のニオイを発しにくい弥生人系統の人種が増えていきます。
その影響で、ワキガや体臭がないのが常態化し、日本を含む一部のアジア圏の人がニオイに敏感になっていったと考えられています。
■クリニックでのワキガの診断方法
ワキガの診断は、以下の2つの条件を満たすことで「腋臭症」と診断されます。
・耳垢が湿っている
・両親のいずれかががワキガ、または耳垢が湿っている
また、ニオイの程度は、レベル1からレベル5まで段階的に分けられており、レベルが高くなるほど重度の腋臭症となります。
重度の判断は、ガーゼをワキに挟んでニオイの程度を見る「ガーゼテスト」で調べられます。
ガーゼを挟んで汗ばむ運動をした後、ガーゼのニオイを嗅いで判定する方法です。
・レベル1:ニオイがない
・レベル2:ごくわずかにニオイがする
・レベル3:ガーゼに鼻を近づけると分かる
・レベル4:ガーゼに鼻を近づけなくてもニオイがする
・レベル5:ガーゼを手に持っただけでニオイが分かる
■診断結果別のおすすめの治療法
レベル1、レベル2程度のワキガであれば、制汗剤を使うだけでもニオイを抑えることができますが、制汗剤だけでは不安という方は、汗の発生を抑える効果が期待できるボトックス治療がおすすめです。
レベル3以上になってくると、外科的治療での改善が向いています。
方法はいくつかありますが、レベル3であれば、アポクリン汗腺を吸引して取り除く「吸引法」、レベル4ではワキを切開して目視で汗腺を取り除く「剪除法」、レベル5ではワキのニオイも汗もしっかりとブロックできる「イナバ式+剪除法」がおすすめです。
まずはワキガの診断をしてもらい、自分のニオイのレベルに合った治療で、ニオイに関する悩みを改善しましょう。
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