刺青を入れた傷跡が痒い! 痒みを抑える方法とは?
2017.09.26
数日前に刺青を入れた部分が痒くてたまらない、という相談がクリニックに寄せられることがあります。
かさぶたができているし、皮膚が白く張っているし、もしかして病気? と心配する人もいます。
でも、これは刺青を入れた人なら誰にでも起こる現象なのです。その原因や対処法を紹介しましょう。
◯刺青は皮膚に傷をつける行為。かさぶたができるのは当然
最初に理解しておくべきなのは、「刺青は皮膚に傷をつける行為である」ということです。
皮膚に針を刺して染料を入れているのですから、当然の話ですよね。
そして、皮膚が傷ついた以上、かさぶたもできるというわけです。
傷跡が痒く感じるのは、傷が治りかけている時に起こる現象です。
皮膚が白く張るのはオニオンスキンと呼ばれ、これもいずれはがれ落ちます。
どちらも刺青に限った話ではありません。
かきむしったり、かさぶたを無理にはがしたりすると、治りが遅くなってしまいます。
せっかくの刺青の絵が崩れるおそれもあるので、痒みは我慢するのが基本です。
◯痒みは冷やせば抑えられる。市販の抗菌・抗炎症軟膏も有効
いくら我慢する必要があっても、あまりに痒いのでは日常生活に支障をきたしますよね。
そんな時は、刺青を入れた部分を冷やしてみましょう。
皮膚の感覚を鈍らせてかゆみを抑えることができます。
加えて、刺青を入れた皮膚は炎症を起こしてほてっていることがありますが、このほてりの解消にもつながります。
また、市販の抗菌・抗炎症軟膏を薄く塗るのも効果があります。
この軟膏は傷口が化膿するのを防いでくれるだけではなく、痒みを抑える成分も含まれているので、刺青のケアにはうってつけです。
かさぶたをはがさないように優しく塗りましょう。
◯傷跡が可能した場合など、異常事態の時はクリニックへ
どれだけ刺青のアフターケアに気を使っていても、傷跡が化膿する可能性はあります。
また、痒みを我慢できずにかきむしってしまう人もいるでしょう。
これらの異常が発生した時は、すぐにクリニックへ行ってください。
刺青の崩れが気になるかもしれませんが、それよりも皮膚を守ることが大切です。
特に注意が必要なのは、傷口が雑菌に感染した場合です。
アフターケアが不十分だったり、不衛生な針を使ったりした時に起こります。
針の使い回しによって重大な病気に感染しているおそれもありますから、必ず検査を受けましょう。
◯まとめ:刺青はアフターケアが必須。何かあればクリニックへ
刺青は立派な医療行為であり、資格を持った医師によって施されなければなりません。
しかし、現実には無資格の人が刺青を彫るケースも多く、適切なアフターケアがなかったために重篤化することもあります。
刺青の経過観察は必ず行い、異常を見つけたらすぐにクリニックを受診しましょう。
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