【医師が教える】「皮膚移植」の刺青除去ってどんな治療?
2018.10.05
刺青除去の外科的手術である「皮膚移植法」。比較的広範囲の治療にも適しており、治療の選択肢の一つとして考える方も多いです。
そこで、刺青除去における「皮膚移植法」の治療内容や治療後の疑問について、詳しくお話したいと思います。
■刺青除去の「皮膚移植法」とは
皮膚移植法は、自分の別の部位から皮膚を採取し、加工をして植皮する治療法です。
次のようなメリット・デメリットがあります。
- メリット
・レーザー法で難しいとされるカラータトゥーも対応可能
・切開法やハクサク法では難しい、広範囲の刺青も可能
・1回の治療で刺青除去ができる
・大きさや状態によるが、約2~3時間の治療時間でできる
- デメリット
・採皮部分にも傷が残る
・ダウンタイムがある(個人差が大きい)
・皮膚の色調が異なる
・デコボコした傷跡ができやすい
■治療後の経過に関するQ&A
皮膚を移植することから、生活への影響を気にされる方も多いでしょう。
ここでは、よくあるお問い合わせ内容をご紹介します。
・入浴
患部が濡れないようにする必要がありますが、シャワー浴であれば手術の翌日から可能です。
湯船につかれるのはだいたい2週間後とされていますが、治療した部分の回復状態によるため、医師の指示に従うようにしましょう。
・仕事復帰
回復が早いケースであれば2~3日、回復が遅いケースでは10~14日前後となっています。
基本的に入院の必要はありませんが、安静にしていたほうが傷も順調に治るため、手術後4日間は安静にするようにしましょう。
・植皮した部分
刺青を除去した部分に皮膚が定着すると、火傷の治療跡のような赤みを帯びた傷跡ができます。
その後は、半年から1年かけて徐々になじんでいき、年単位で回復して目立ちにくくなっていいきます。
・注意点
治療後、傷が治る過程でかゆみを感じることがありますがかかないことが大切です。
また、過度な飲酒や運動は思わぬ出血の原因となります。
日焼けや摩擦も良くないため、なるべく患部を刺激しないよう安静に過ごしましょう。
■形成外科の技術や経験が豊富な医師のいるクリニックを選ぼう
皮膚移植法の場合、刺青部分だけでなく採皮部分にも傷跡が残るため、最低限の傷で済むようにしたいのであれば、外科的手術の経験が豊富なクリニックを選ぶことが大切です。
値段や治療方法だけで即決するのではなく、信頼できる医師がいるかどうかを見極めるようにしましょう。
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