【医師監修】刺青除去の「皮膚移植法」ってどんな治療法?
2018.01.25
一回の治療でしっかりと刺青を除去したいという方におすすめなのが「皮膚移植法」ですが、どのような治療方法なのかわからないという人も多いのではないでしょうか。
そこで、刺青除去を考えている人のひとつの選択肢になる「皮膚移植法」について、ご紹介したいと思います。
■刺青除去の皮膚移植法とは?
刺青除去治療のひとつ「皮膚移植法」は、タトゥー部分の皮膚を削り取り、自分のからだの別の部位から採取した皮膚を移植する治療法で植皮とも言われています。
植皮は、やけどや外傷などで欠損した皮膚の修復に用いられる治療法で、形成外科分野でよく行われています。
皮膚移植法は、大きな刺青やカラフルなタトゥー、肌の深部にまで入っている刺青など、どのような刺青にも対応できるため、ほかの治療法で除去できなかった刺青を消すことができます。
- 治療時間
刺青のサイズによって異なりますが、小さな刺青であれば2時間程度でできます。
- 通院回数
刺青の除去自体は1回でできますが、刺青を除去した部分を清潔に保つ必要があることから、患部を覆うガーゼ交換のために5回程度通院する必要があります。
ただ、状態がよく、自分でガーゼ交換できる場合は、5回未満となることもあります。
- 手術後の生活
手術後3~4日間は安静にするよう指示されることが多いです。
傷の治りは個人差が大きいですが、半年から1年くらいで肌になじむといわれています。
安静にしていると経過が順調になりやすいですが、治る過程でかゆみをともなうことがあります。
ただ、傷になった部分を刺激しないことが早く治すポイントなので、摩擦などに気をつけながら安静を心がけましょう。
また、治療後2週間程度は入浴ができません。
入浴は医師がOKするまでは控えるようにしましょう。
ただ、お風呂に入れないわけではありません。患部を濡らさないようにすれば翌日からシャワーは可能です。
■比較的きれいにできる「メッシュ植皮術」
いくつかの方法がある皮膚移植法の中に治療後の仕上がりがきれいといわれている方法があります。
それが「メッシュ植皮術」です。
メッシュ植皮術は、健康な自分の別の部位から採取した皮膚を専用の機械でメッシュ状に加工して引き伸ばし、刺青を除去した部分に植皮する方法です。
メッシュ状に加工された皮膚は、約1.5倍から3倍に広がるため、少しの皮膚で広範囲の刺青をカバーすることが可能です。
刺青のない部分を傷つけることになりますが、刺青の大きさやデザインに左右されることなく治療できるため、1回で刺青をしっかりと消したい人におすすめです。
手術も日帰りでできるため、入院の必要はありませんが、職種によっては仕事を休まなければならないことがあります。
早い人は2~3日ですが、回復が遅い人の場合10~14日程度必要になることもあるため、手術するタイミングはよく相談して決めましょう。
■ほかの治療で消せない刺青を消したいなら皮膚移植法を検討しよう
消したい刺青があるのにほかの方法では消せないといわれた方は、皮膚移植法でなら刺青を除去できるかも知れません。
1回でしっかりと刺青を除去したいのであれば、刺青部分の皮膚を削り取り、健康な自分の別の部位の皮膚を植皮する皮膚移植法ができるクリニックを探してみてはいかがでしょうか。
刺青除去について詳しくはコチラ!
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