【医師が教える】手術後の傷跡に痛み!放置せずにクリニックへ相談しよう
2019.05.05
手術の傷に対して痛みを感じることはよくあることです。時間が経つと次第に痛みもやわらぐことから、「よくあること」として自己判断してしまう人も多くいます。
しかし、手術の傷跡の痛みの中には、放っておくと状態を悪化させてしまい、傷の治りが遅くなります。
傷の治りが遅くなると、傷跡として残ってしまう可能性があるため注意が必要です。
手術をした部分を傷跡にしないためには、痛みを感じたときにどのような対処をするのがよいのか、詳しくお話したいと思います。
■手術後の傷跡に痛みを感じる理由
手術した部分に痛みを感じるのは、手術によって皮膚や筋肉などを切断したことが関係しています。
一時的な痛みは多くの人が感じますが、手術が終わって次第に和らぎます。
しかし、人によっては長い間痛みを感じることがあり、赤みや腫れが治まらないというケースもまれにあります。
手術した部分も傷口です。傷口をふさごうと、体内では皮膚を形成しているコラーゲンが作り出されますが、過剰に分泌されると傷口部分が赤く盛り上がった状態になる「肥厚性瘢痕(ひこうせいはんこん)」や、傷口の周囲も悪化して皮膚が盛り上がる「ケロイド」などに発展することがあります。
■傷跡の痛みは異変のサインの可能性がある
手術した部分の一時的な痛みや赤み、腫れなどは術後に見られる症状の一種です。
しかし、順調に回復していると、おおむね半年~1年くらいすると手術した部分も落ち着き、目立たないようになります。
いつまで経っても痛みを感じたり、赤みが引かなかったりする場合、何らかの異常を知らせるサインかもしれません。
痛みや赤み、腫れなどがある場合は、クリニックへ相談するようにしましょう。
■どういうときに痛みを感じるのかメモしていこう
痛みを感じる場合、適切な対処をしてもらうためにも、痛みの状況を整理して医師に伝えることが大切です。
・痛みを感じるタイミング
触ると痛いのか、何もしていないのに痛むのか、どういうときに痛みを感じやすいかを思い出してみましょう。
・痛む部位、部分
傷口部分だけなのか、周辺も痛むのかなども分かるとよいでしょう。
・痛みの程度
全く痛くない場合を「0」、耐えられない痛みをMAX値として、5~10段階で痛みの程度を表すと、どれくらいいたいのかが伝わりやすいです。
・痛みの種類
痛みにもさまざまな種類があります。「ズキズキ(鈍い痛み)」「チクチク(針で刺されるような痛み)」など、痛みを例えて伝えるとよいでしょう。
・痛み止めの使用の有無と効き具合
痛みを和らげるために痛み止めを服用した場合、使用したタイミングや薬の効き具合などを伝えましょう。
傷跡にしないためにも、手術した部分で痛みを感じたら状況をメモして、治療を受けた医師に相談するようにしましょう。
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